袋を浮かべて温度を合わせる
買ってきた袋を開けずに、そのまま水槽(または容器)に30分〜1時間浮かべ、袋の中の水温を水槽と近づけます。
コツ冬や夏で温度差が大きい日は長めに。資料により15分〜と短めのものもありますが、急ぐより余裕を持つほうが安全です。
注意直射日光や照明の熱で袋内が高温になったり、長く放置して酸欠にならないよう注意します。
かんたんに言うと
水合わせは、袋の水と水槽の水の水温・pH・浸透圧の差で生体を弱らせないための順応作業です。「温度を合わせる → 飼育水を少しずつ足す → 生体だけを網で移す」が基本で、エビや野生採集個体は特に時間をかけます。
買ってきた生体をいきなり水槽へ入れると、店・輸送袋の水と自宅の水では水温・pH・水質(硬度・浸透圧)に差があり、その急変がダメージになります。繁殖のために苦労して手に入れた親魚・親エビを、最初の数時間で失わないための工程です。特にエビは浸透圧の変化に弱く、最も慎重な水合わせが要ります。
まずはこの5ステップ。所要時間は普通の魚で全体45分〜1時間が目安です。
買ってきた袋を開けずに、そのまま水槽(または容器)に30分〜1時間浮かべ、袋の中の水温を水槽と近づけます。
コツ冬や夏で温度差が大きい日は長めに。資料により15分〜と短めのものもありますが、急ぐより余裕を持つほうが安全です。
注意直射日光や照明の熱で袋内が高温になったり、長く放置して酸欠にならないよう注意します。
袋の生体と水を、バケツなどの容器に移します。容器を水槽より低い位置に置くと、次の水足しや点滴法がやりやすくなります。
水槽の飼育水を少量ずつ加えます。「チョロチョロ足す」程度で急がないのがコツ。一度に大量に入れないでください。
注意pHの差が大きいほど、足す回数と時間を増やします。
容器の水が1/3ほど増えたら1/3捨て、また飼育水を足す——これを3〜4回繰り返します。全体でおおむね45分〜1時間が一つの目安です。
最後は網で生体だけをすくって水槽へ入れます。袋・容器の水は水槽に入れません。
注意輸送水には病原菌・薬の残り・アンモニアが溜まっています。持ち込むと病気やアンモニア汚染の原因になります。エビではスネールやプラナリアの混入も防げます。
エアチューブで一滴ずつ落とし続け、水質を極めてゆるやかに入れ替える方法です。
エアチューブと一方コック(流量調整コック)、または市販の水合わせキットを使います。生体を入れた容器を、飼育水(水槽または汲み置き)より低い位置に置きます。
チューブの一端を飼育水側に入れ、もう一端から軽く吸って水を呼び込み、水が出始めたらコックで流量を絞ります。
コツ口で吸うのが不安なら、スポイト付きの市販キットが安全です。
1秒に1〜3滴ほどに絞ります。エビや状態の悪い個体は2秒に1滴まで落とします。絞るほど水質の入れ替わりがゆるやかになり、負担が減ります。
容器の水が元の1/3ほど増えたら、増えた分を捨てて点滴を続けます。エビは「元の水量の約3倍」の飼育水を入れるのが目安とされます。
注意点滴中は容器が酸欠になりやすいので、弱いエアレーションを検討します(下の「見解が割れる点」も参照)。
網で生体だけを水槽へ移します。所要時間の目安は普通の魚で40〜60分、ビーシュリンプ等のエビで2〜3時間ほど(温度合わせを含めると全体3〜4時間)。
| 生体 | 敏感さ | やり方の目安 |
|---|---|---|
| ビーシュリンプ等のエビ | 非常に高い | 点滴法で2〜3時間。元の約3倍量まで。1秒1滴〜2秒1滴 |
| 野生採集・水質にうるさい種 | 高い | 点滴法でじっくり |
| カラシン・コリドラス | 中 | 標準〜点滴。養殖個体は比較的丈夫、ワイルド個体は敏感 |
| メダカ・卵胎生(グッピー等)・金魚 | 比較的丈夫 | 標準的な水合わせで可。ただし温度合わせと段階的な水足しは行う |
「丈夫=水合わせ不要」ではありません。どの生体でも温度合わせと段階的な水足しは行います。
温度合わせ・段階的な水足し・袋の水を入れない理由・点滴法・生体別の目安は、アクアリウム専門店・用品メーカー・専門解説の記述をつき合わせました。温度合わせの時間(30分〜1時間、資料により15分〜)・滴下速度(1秒1〜3滴〜2秒1滴)はいずれも資料で幅があるため幅で記載し、「pHショックかアンモニア中毒か」「点滴中のエアレーションの是非」は見解が割れているため両論を併記しています。主な参照先:東京アクアガーデン、セラジャパン、チャーム、AQUALASSIC、たなごGo!。