育て方ガイド初期飼料

グリーンウォーターの作り方と使い方

かんたんに言うと

飼育水に種水と日光(1日10時間以上)を足すと、数日〜数週間で植物プランクトンが増えて緑になります。針子が24時間餌を食べられて餓死しにくいのが最大の利点です。

グリーンウォーター(青水)とは、植物プランクトン(クロレラなどの緑藻類)が増えて緑色に濁った水のことです。稚魚(針子)の育成でとても頼りになります。水中にいつでも餌があるので、卵生魚の小さな稚魚を餓死させにくいからです。屋外のメダカ飼育では、日光と適度な栄養で自然にグリーンウォーターになりやすいのも、屋外繁殖が有利な理由のひとつです。

グリーンウォーターになった淡水水槽。植物プランクトンが増えて緑に濁っている。
グリーンウォーターになった淡水水槽。植物プランクトンが増えて緑に濁っている。 撮影: Russel Leidich / dangerousfishbowl / CC BY 3.0

用意するもの

  • 明るい色の容器(白・透明・青など。光が通り観察しやすい)
  • 飼育水、できれば種水(既存のグリーンウォーター)
  • 日光(または明るいLED)
  • 栄養源:メダカの飼育水・排泄物、液肥、または濃縮クロレラ

作り方

かかる日数は条件で大きく変わります。下は複数の解説で共通する目安です。

1

明るい容器に飼育水と「種水」を入れる

白や透明など明るい色の容器に、魚の飼育水を入れます。すでにあるグリーンウォーターを少し足す(種水)と一気に早くなります。

コツベアタンク(底床・水草なし)が向きます。底床や水草があると、植物プランクトンを食べる微生物や競合が増えます。

2

栄養を足す

植物プランクトンの栄養になるものを足します。メダカを少し多めに入れて排泄物で賄う方法、液肥や濃縮クロレラを使う方法があります。

注意液肥や濃縮クロレラの量は資料によって大きく違います。特定のml数を鵜呑みにせず、製品の規定量に従ってください。

3

日当たりに置く

日光(または明るいLED)に当てます。1日10時間以上の照射が目安で、光の強さより「照射時間の長さ」が効きます。水温はおおむね18℃以上で進み、高すぎる(37〜40℃以上)と植物プランクトンが死にます。

コツミジンコは入れないこと。植物プランクトンを食べ尽くしてしまいます。

4

緑茶色になったら完成。濃さを保つ

種水+過密+日照が揃えば約1週間、濃縮クロレラを使えば2〜3日、自然発生なら2週間〜1か月ほどで緑になります。底や魚がうっすら見える「緑茶」程度が使いやすい濃さです。

注意向こうがまったく見えないのは濃すぎです。濃いと夜間の酸素消費で酸欠になり、稚魚が死ぬことがあります。濃くなったら飼育水で薄めます。

濃さの目安

薄いまだ効果は薄い
ちょうど良い緑茶色。底や魚がうっすら見える
濃すぎ向こうが見えない=夜間酸欠の危険
使いやすいのは真ん中の「緑茶」程度。底や魚がうっすら見えるくらいが目安です。まったく見えないのは濃すぎで、夜間に酸欠を起こし稚魚が死ぬことがあります。濃くなったら飼育水で薄めます。

稚魚への使い方

稚魚水槽そのものをグリーンウォーターにするか、種水として注ぎます。植物プランクトンが常に漂っているので、24時間いつでも採餌できて餓死しにくく、餌やりの回数も減らせます。メダカの針子や金魚の稚魚が代表的な対象です。しっかり成長させたい場合は、グリーンウォーターに加えてブラインシュリンプなどを少量併用すると育ちが速くなります。

アオコ(有害な藍藻)との違い

見た目は緑で似ていますが、まったくの別物です。ここを取り違えないでください。

項目グリーンウォーター(有益)アオコ(有害)
正体緑藻などの植物プランクトン藍藻(シアノバクテリア=細菌の一種)
濁り方水全体が均一に緑色水面に膜・かたまりが浮く。茶色がかることも
臭いほとんどない強い不快なにおい
魚への影響稚魚の餌になる毒素を出すことがあり、酸欠・水質悪化も招く

水面に膜が張り、悪臭がしたらアオコを疑い、グリーンウォーターとは分けて対処(水換え・リセット)してください。

維持と注意

  • 夜間酸欠:植物プランクトンも夜は酸素を消費します。濃すぎると夜間に酸欠を起こし、稚魚が全滅することがあります。濃くしすぎない。
  • 崩壊:プランクトンが死ぬと茶色く濁ることがあります。崩れたら水換えかリセットで作り直します。
  • 成魚には基本的に不要:観賞性が下がるため、成魚の鑑賞水槽では透明水(クリアウォーター)が向きます。グリーンウォーターは主に稚魚・療養向けです。
  • pH:植物プランクトンの光合成でpHは変動しうるとされます(具体的な数値は資料で確認できませんでした)。神経質になる必要はありませんが、急変を避けるため水換え・調整は少しずつ。

よくある質問

グリーンウォーターは何日でできる?
条件しだいです。種水を入れて過密+日照10時間以上なら約1週間、濃縮クロレラを使えば2〜3日、何もせず自然発生を待つと2週間〜1か月(条件が悪いと2〜3か月)かかります。
どのくらいの濃さがちょうどいい?
緑茶くらいの色で、底や魚がうっすら見える程度です。まったく見えないのは濃すぎで、夜間酸欠のリスクが上がります。
なぜ稚魚(針子)に良いの?
水中に植物プランクトンが常に漂っているので、稚魚が24時間いつでも食べられ、餓死しにくいからです。留守や夜間も餌がある状態を作れます。
透明な水に戻すには?
飼育水での水換えで薄めるのが基本です。ヒメタニシやマシジミ(二枚貝)を入れる、水草を足して栄養を奪う、といった方法もあります。
アオコとは違うの?
別物です。グリーンウォーターは緑藻などの有益な植物プランクトン。アオコは水面に膜やかたまりを作り、強い悪臭を放ち、毒素を出すこともある有害な藍藻(シアノバクテリア)です。下の比較表を参照してください。
情報源

作れるまでの日数・濃さの目安・夜間酸欠・アオコとの違いは、複数の飼育解説・メダカ専門店の記述をつき合わせました。クロレラの添加量は資料間で10倍以上ばらつくため特定の量は載せず「製品の規定量に従う」とし、pHの具体的な変動値は確認できなかったため一般論に留めています。主な参照先:東京アクアガーデン、メダ活のススメ、大分めだか日和、AQUALASSIC、バイオフューチャー(アオコとの違い)。

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