繁殖サイクルと採算まで載せる図鑑

その魚、家で殖やせるのか。
何日かかって、いくらになるのか。

グッピー・メダカ・ベタ・コリドラス・エビなど、家庭で繁殖できる小型魚を種ごとに解説します。 飼い方だけでなく、産卵から出荷サイズまでの日数仕入れ値と販売単価、 そして本当に採算が合うのかまで数字で示します。儲からない種は、儲からないと書きます。

繁殖が簡単な種

はじめて繁殖に挑戦するなら、この中から選べばまず失敗しません。 親を入れておけば勝手に殖える種から並べています。

エンドラーズのオス。体長25mmほどの小さな体に強い発色を載せる。 卵胎生

エンドラーズライブベアラー

Poecilia wingei

親が稚魚をほとんど食べないので隔離が要らず、放っておいても殖えます。ただしグッピーと交雑します。

単価 250円〜
繁殖のしやすさ
育てやすさ
日本メダカ。改良メダカはこの在来種を元にした品種の総称で、数百種類あるとされる。 産着卵

改良メダカ

Oryzias latipes

屋外でヒーターなしに殖え、繁殖の入門としては最良です。ただし高い品種ほど速く値崩れします。

単価 46円〜
繁殖のしやすさ
育てやすさ
グッピーのオス。派手な体色と大きな尾ビレはオスの特徴で、メスは地味な体色をしている。 卵胎生

グッピー

Poecilia reticulata

オスとメスを一緒に飼うだけで殖えます。成熟したメスは約1か月おきに30〜50匹を産み、家庭繁殖では最も簡単な部類です。

単価 140円〜
繁殖のしやすさ
育てやすさ
プラティ。グッピーと違い、オスもメスも同じ体色をしている。 卵胎生

プラティ

Xiphophorus maculatus

グッピーと同じくらい簡単に殖えます。オスもメスも同じ体色なので、メスも売り物になるのが違いです。

単価 173円〜
繁殖のしやすさ
育てやすさ
ミナミヌマエビ。体長は2〜3cmほどで、メスのほうが大きい。 抱卵

ミナミヌマエビ

Neocaridina denticulata

水槽が安定していれば何もしなくても殖えます。ただし1匹27円で売られており、売り物にはなりません。

単価 27円〜
繁殖のしやすさ
育てやすさ
レッドチェリーシュリンプ。色は血統に依存し、薄い個体からは薄い子しか産まれない。 抱卵

レッドチェリーシュリンプ

Neocaridina davidi

ミナミヌマエビと同じ手軽さで殖え、色がつくぶん少し高く売れます。ただし混ぜると色が消えます。

単価 55円〜
繁殖のしやすさ
育てやすさ
野生型のメダカ(静岡県で撮影された野生個体)。改良品種のような派手さはなく、田んぼや用水路にいた本来の姿。オリーブ色の地に細かな黒点。 産着卵

日本メダカ(野生型)

Oryzias latipes

飼育も繁殖も簡単ですが、野生の在来メダカは絶滅危惧種でヤフオク出品も禁止。売る余地はありません。

販売 不可
繁殖のしやすさ
育てやすさ
ソードテール。奥のオスは尾の下葉が剣のように伸びる。手前はカリコ模様の個体。 卵胎生

ソードテール

Xiphophorus hellerii

放置でどんどん殖える卵胎生の定番。プラティと交雑して雑種になりやすく、増やすほど値が付かない「ミックス」に沈むのが難点です。

単価 172円〜
繁殖のしやすさ
育てやすさ

回転が速い種

産卵から出荷できるサイズになるまでが短い順。 回転が速いほど、同じ水槽で年に何回も殖やせます。

繁殖形態 産卵〜出荷 1ペアの月間産出 繁殖のしやすさ
ハニーグラミー 泡巣 61〜77日
スマトラ バラマキ産卵 61〜92日
プリステラ バラマキ産卵 61〜123日
コリドラス・パレアタス 産着卵 63〜95日

月間産出は「1回の産仔数 ÷ 産卵間隔」で出した理論値で、親が1か月に産む数です。 生存率は確実なデータが無いため差し引いていません。とくに卵をばらまく種(ゼブラダニオなど)は親が卵を食べるので、 実際に育つ数はこの上限よりずっと少なくなります。卵胎生(稚魚を産む種)は実数がこれに近くなります。