川魚の種類
Japanese freshwater fish
かんたんに言うと
日本の川や池でよく出会う魚を、見分け方・分布・産卵期・釣り・飼えるかまで出典つきで解説。川魚は生で食べると寄生虫の心配があります。
このカテゴリの要約
日本の川や池・湖にすむ魚。オイカワ・カワムツ・ウグイ・モツゴのように、川遊びや釣りでよく出会う魚から順に、見分け方・分布・産卵の時期・釣り・飼えるかを出典つきでまとめています。在来の魚でも、人の手で本来いなかった地域へ運ばれた(国内外来)ものが多いのも川魚の特徴です。
川魚の見分けの勘所
似た魚が多く、ふだんの色だけでは見分けにくいのが川魚。いちばんの手がかりは産卵期の婚姻色で、そのほかはヒレの色や形・体の横の帯・口の形を見る。地方名の「ハヤ」「ヤマベ」は複数の種をまとめて呼ぶ言葉なので、名前だけで種を決めないこと。
川魚の13種を比べる
大きさ・すむ水・在来か外来か・毒や危険の有無と、見分けのいちばんのポイントを一覧にしました。出典は各種のページにあります。
| 種 | 大きさ | すむ水 | 在来・外来 | 毒・危険 | 見分けのポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| アブラボテ | 〜7cm | 淡水 | 在来種 | 記載なし | 幼魚のころから体が黒ずんでいる。メスも褐色で、ほかのタナゴより全体に暗く見える。 |
| ウグイ | 〜50cm | 淡水・汽水・海水 | 在来種 | 取り扱い注意 | 体は細長く、頭がとがる。ふだんは背が黒っぽく、腹は銀白色。 |
| オイカワ | 〜16cm | 淡水 | 在来種(地域により国内外来) | 取り扱い注意 | ふだんは銀白色で、体の横に赤っぽい小さな横の斑が7〜10個ほど並ぶ。体の真ん中を通る太い縦の帯は無い。 |
| カネヒラ | 〜13cm | 淡水 | 在来種 | 記載なし | 全長12〜13cm。タナゴの仲間では大型で、体の背が高く平たい。 |
| カワムツ | 〜20cm | 淡水 | 在来種(地域により国内外来) | 取り扱い注意 | 体の真ん中に太い暗い青色〜黒っぽい縦帯が1本通る。背は褐色、腹は白い。 |
| ギンブナ | 〜30cm | 淡水 | 在来種 | 取り扱い注意 | 口ひげが無く、コイより背ビレが短い(フナに共通)。 |
| ゲンゴロウブナ | 〜50cm | 淡水 | 在来種(地域により国内外来) | 取り扱い注意 | 日本のフナでいちばん背が高く、背中が盛り上がった平たい体。外見だけで見分けやすい唯一のフナ(長野県水産試験場)。 |
| タイリクバラタナゴ | 〜8cm | 淡水 | 外来種 | 記載なし | 全長6〜8cm。体は平たく背が高い。口ひげが無い(ヤリタナゴ・アブラボテには1対ある)。 |
| ドジョウ | 〜15cm | 淡水 | 在来種 | 取り扱い注意 | 細長い円筒形の体で、口ひげが5対(10本)。体は一様な褐色〜暗い褐色で腹は明るいが、色の変異は大きい。 |
| ニゴロブナ | 〜40cm | 淡水 | 在来種 | 取り扱い注意 | 体高・尾柄の高さが低く、頭が大きめ。腹の前(下あごのあたり)が角張った個体が多い(環境省)。 |
| マナマズ | 〜60cm | 淡水 | 在来種(地域により国内外来) | 取り扱い注意 | 口のまわりにヒゲが4本(上あご2本・下あご2本)。稚魚は下あごにもう1対あって6本。 |
| モツゴ | 〜10cm | 淡水 | 在来種(地域により国内外来) | 取り扱い注意 | 口が小さく、少し上を向いている(下あごが出た受け口)。口ひげが無い。 |
| ヤリタナゴ | 〜10cm | 淡水 | 在来種 | 記載なし | 口の角に長い口ひげが1対ある(タイリクバラタナゴには無い)。 |
よくある質問
川魚にはどんな種類がいますか?
川魚に毒のある魚はいますか?
川魚の中で、もともと日本(その地域)にいなかった魚は?
掲載している種
五十音順に並べています。
淡水
アブラボテ
Tanakia limbata
幼魚のころから体が黒ずむ小型のタナゴ。口ひげ1対・側線は完全。準絶滅危惧で、東日本などには持ち込まれた国内外来の個体群もいる。
淡水・汽水・海水
ウグイ
Pseudaspius hakonensis
川の上流から河口、海の沿岸まで広くすむ日本の代表的な川魚。春の産卵期は雌雄とも赤い縦帯が3本出る。寄生虫がいるので生では食べない。
淡水
オイカワ
Opsariichthys platypus
川の中流から下流でいちばん普通に見られる魚のひとつ。夏の産卵期、オスは赤と青緑の婚姻色になり尻ビレが大きく伸びる。関東ではヤマベと呼ぶ。
淡水
カネヒラ
Acheilognathus rhombeus
全長12cmほどの大きなタナゴ。体高が高く、肩に三角の暗い斑がある。秋に産卵する。関東・東北のものは持ち込まれた国内外来。
淡水
カワムツ
Nipponocypris temminckii
体の真ん中に太い黒っぽい縦帯、黄色い胸ビレ・腹ビレが目印の川魚。本来は西日本の魚で、関東・北陸以北では国の外来種リストに載っている。
淡水
ギンブナ
Carassius langsdorfii
日本でいちばん普通のフナ。銀色の体で、地域によっては雌ばかり。他の魚の精子をきっかけに、母と同じ遺伝子の娘を産む変わった殖え方をする。
淡水
ゲンゴロウブナ
Carassius cuvieri
琵琶湖・淀川水系原産の、背が高く盛り上がったフナ。ヘラブナはこれを改良したもの。原産地では絶滅危惧、ほかの地域では外来種リストに載る。
淡水
タイリクバラタナゴ
Rhodeus ocellatus ocellatus
中国大陸などから入り、全国に広がった外来のタナゴ。口ひげが無く、オスは繁殖期に赤や青緑に色づく。在来のニッポンバラタナゴと交雑するので放さない。
淡水
ドジョウ
Misgurnus anguillicaudatus
田んぼや水路の泥底にすむ、口ひげ10本の細長い魚。空気を吸って腸で呼吸する。準絶滅危惧で、外国産ドジョウも各地に広がっている。
淡水
ニゴロブナ
Carassius buergeri grandoculis
琵琶湖にだけいる固有のフナ。体高が低く頭が大きい。環境省で絶滅危惧IB類。滋賀県では全長22cm以下の採捕が禁止されている。
淡水
マナマズ
Silurus asotus
口に4本のヒゲがある、夜行性の大きなナマズ。釣りは夜が基本で、特定外来生物ではない。生食は顎口虫に注意。
淡水
モツゴ
Pseudorasbora parva
クチボソとも呼ばれる、池や水路にすむ全長8cmほどの小魚。小さく上を向いた口とヒゲが無いのが目印。肝吸虫がいるので生で食べてはいけない。
淡水
ヤリタナゴ
Tanakia lanceolata
日本の在来のタナゴでいちばん広く分布する種。口ひげが1対あり、側線が最後まで続く。準絶滅危惧で、生きた二枚貝に卵を産む。