川魚の種類

Japanese freshwater fish

かんたんに言うと

日本の川や池でよく出会う魚を、見分け方・分布・産卵期・釣り・飼えるかまで出典つきで解説。川魚は生で食べると寄生虫の心配があります。

このカテゴリの要約

掲載している種 13種
外来・移入のある種 6種
毒・取り扱い注意 9種

日本の川や池・湖にすむ魚。オイカワ・カワムツ・ウグイ・モツゴのように、川遊びや釣りでよく出会う魚から順に、見分け方・分布・産卵の時期・釣り・飼えるかを出典つきでまとめています。在来の魚でも、人の手で本来いなかった地域へ運ばれた(国内外来)ものが多いのも川魚の特徴です。

川魚の見分けの勘所

似た魚が多く、ふだんの色だけでは見分けにくいのが川魚。いちばんの手がかりは産卵期の婚姻色で、そのほかはヒレの色や形・体の横の帯・口の形を見る。地方名の「ハヤ」「ヤマベ」は複数の種をまとめて呼ぶ言葉なので、名前だけで種を決めないこと。

川魚の13種を比べる

大きさ・すむ水・在来か外来か・毒や危険の有無と、見分けのいちばんのポイントを一覧にしました。出典は各種のページにあります。

種 大きさ すむ水 在来・外来 毒・危険 見分けのポイント
アブラボテ 〜7cm 淡水 在来種 記載なし 幼魚のころから体が黒ずんでいる。メスも褐色で、ほかのタナゴより全体に暗く見える。
ウグイ 〜50cm 淡水・汽水・海水 在来種 取り扱い注意 体は細長く、頭がとがる。ふだんは背が黒っぽく、腹は銀白色。
オイカワ 〜16cm 淡水 在来種(地域により国内外来) 取り扱い注意 ふだんは銀白色で、体の横に赤っぽい小さな横の斑が7〜10個ほど並ぶ。体の真ん中を通る太い縦の帯は無い。
カネヒラ 〜13cm 淡水 在来種 記載なし 全長12〜13cm。タナゴの仲間では大型で、体の背が高く平たい。
カワムツ 〜20cm 淡水 在来種(地域により国内外来) 取り扱い注意 体の真ん中に太い暗い青色〜黒っぽい縦帯が1本通る。背は褐色、腹は白い。
ギンブナ 〜30cm 淡水 在来種 取り扱い注意 口ひげが無く、コイより背ビレが短い(フナに共通)。
ゲンゴロウブナ 〜50cm 淡水 在来種(地域により国内外来) 取り扱い注意 日本のフナでいちばん背が高く、背中が盛り上がった平たい体。外見だけで見分けやすい唯一のフナ(長野県水産試験場)。
タイリクバラタナゴ 〜8cm 淡水 外来種 記載なし 全長6〜8cm。体は平たく背が高い。口ひげが無い(ヤリタナゴ・アブラボテには1対ある)。
ドジョウ 〜15cm 淡水 在来種 取り扱い注意 細長い円筒形の体で、口ひげが5対(10本)。体は一様な褐色〜暗い褐色で腹は明るいが、色の変異は大きい。
ニゴロブナ 〜40cm 淡水 在来種 取り扱い注意 体高・尾柄の高さが低く、頭が大きめ。腹の前(下あごのあたり)が角張った個体が多い(環境省)。
マナマズ 〜60cm 淡水 在来種(地域により国内外来) 取り扱い注意 口のまわりにヒゲが4本(上あご2本・下あご2本)。稚魚は下あごにもう1対あって6本。
モツゴ 〜10cm 淡水 在来種(地域により国内外来) 取り扱い注意 口が小さく、少し上を向いている(下あごが出た受け口)。口ひげが無い。
ヤリタナゴ 〜10cm 淡水 在来種 記載なし 口の角に長い口ひげが1対ある(タイリクバラタナゴには無い)。

川で釣れる魚と釣れる時期/ 毒・危険のある魚の一覧

よくある質問

川魚にはどんな種類がいますか?
このページではアブラボテ・ウグイ・オイカワ・カネヒラ・カワムツ・ギンブナ・ゲンゴロウブナ・タイリクバラタナゴ・ドジョウ・ニゴロブナ・マナマズ・モツゴ・ヤリタナゴの13種を掲載しています。それぞれの見分け方・分布・釣り・飼い方は各種のページにまとめています。
川魚に毒のある魚はいますか?
掲載している種のうち、ウグイ・オイカワ・カワムツ・ギンブナ・ゲンゴロウブナ・ドジョウ・ニゴロブナ・マナマズ・モツゴには毒・取り扱いの注意があります(内容と出典は各種のページ)。刺された・食べて具合が悪いときは医療機関に相談してください。
川魚の中で、もともと日本(その地域)にいなかった魚は?
オイカワ・カワムツ・ゲンゴロウブナ・タイリクバラタナゴ・マナマズ・モツゴは、地域によっては人の手で持ち込まれた魚です。釣った魚や飼っていた魚を、別の川や池に放さないでください。

掲載している種

五十音順に並べています。

アブラボテのオス(野外の水中)。口ひげと、褐色が強い体。 淡水

アブラボテ

Tanakia limbata

幼魚のころから体が黒ずむ小型のタナゴ。口ひげ1対・側線は完全。準絶滅危惧で、東日本などには持ち込まれた国内外来の個体群もいる。

大きさ 7cm前後まで
毒・危険 記載なし
産卵期の婚姻色が出たウグイ。体の横に赤い縦帯があらわれ、帯の間と背中が黒くなる。 淡水・汽水・海水

ウグイ

Pseudaspius hakonensis

川の上流から河口、海の沿岸まで広くすむ日本の代表的な川魚。春の産卵期は雌雄とも赤い縦帯が3本出る。寄生虫がいるので生では食べない。

大きさ 50cm前後まで
毒・危険 取り扱い注意
産卵期のオイカワのオス。体の横が赤と青緑に染まり、尻ビレが大きく伸びる。 淡水

オイカワ

Opsariichthys platypus

川の中流から下流でいちばん普通に見られる魚のひとつ。夏の産卵期、オスは赤と青緑の婚姻色になり尻ビレが大きく伸びる。関東ではヤマベと呼ぶ。

大きさ 16cm前後まで
毒・危険 取り扱い注意
カネヒラの繁殖期のオス(野外の水中)。大きなヒレと、赤い目・ピンクの頬。 淡水

カネヒラ

Acheilognathus rhombeus

全長12cmほどの大きなタナゴ。体高が高く、肩に三角の暗い斑がある。秋に産卵する。関東・東北のものは持ち込まれた国内外来。

大きさ 13cm前後まで
毒・危険 記載なし
産卵期のカワムツのオス(福岡県)。あごの下から腹が赤く、胸ビレ・腹ビレは黄色。体の真ん中に暗い縦帯が通る。 淡水

カワムツ

Nipponocypris temminckii

体の真ん中に太い黒っぽい縦帯、黄色い胸ビレ・腹ビレが目印の川魚。本来は西日本の魚で、関東・北陸以北では国の外来種リストに載っている。

大きさ 20cm前後まで
毒・危険 取り扱い注意
ギンブナ(佐賀平野)。銀色の体で、口ひげは無い。 淡水

ギンブナ

Carassius langsdorfii

日本でいちばん普通のフナ。銀色の体で、地域によっては雌ばかり。他の魚の精子をきっかけに、母と同じ遺伝子の娘を産む変わった殖え方をする。

大きさ 30cm前後まで
毒・危険 取り扱い注意
ゲンゴロウブナ(筑後川水系の移入個体)。背が高く盛り上がった体。 淡水

ゲンゴロウブナ

Carassius cuvieri

琵琶湖・淀川水系原産の、背が高く盛り上がったフナ。ヘラブナはこれを改良したもの。原産地では絶滅危惧、ほかの地域では外来種リストに載る。

大きさ 50cm前後まで
毒・危険 取り扱い注意
タイリクバラタナゴのオス(繁殖期)。体の横の青緑の帯と、胸・腹の赤み。 淡水

タイリクバラタナゴ

Rhodeus ocellatus ocellatus

中国大陸などから入り、全国に広がった外来のタナゴ。口ひげが無く、オスは繁殖期に赤や青緑に色づく。在来のニッポンバラタナゴと交雑するので放さない。

大きさ 8cm前後まで
毒・危険 記載なし
ドジョウの標本(鹿児島県馬毛島、2000年)。細長い円筒形の体と、口のまわりのひげ。 淡水

ドジョウ

Misgurnus anguillicaudatus

田んぼや水路の泥底にすむ、口ひげ10本の細長い魚。空気を吸って腸で呼吸する。準絶滅危惧で、外国産ドジョウも各地に広がっている。

大きさ 15cm前後まで
毒・危険 取り扱い注意
ニゴロブナ(水槽の展示個体)。体高が低めで頭が大きく、口は小さい。 淡水

ニゴロブナ

Carassius buergeri grandoculis

琵琶湖にだけいる固有のフナ。体高が低く頭が大きい。環境省で絶滅危惧IB類。滋賀県では全長22cm以下の採捕が禁止されている。

大きさ 40cm前後まで
毒・危険 取り扱い注意
釣れたマナマズ(琵琶湖。ルアーに掛かったまま地面に置いた状態)。口のまわりにヒゲがある。 淡水

マナマズ

Silurus asotus

口に4本のヒゲがある、夜行性の大きなナマズ。釣りは夜が基本で、特定外来生物ではない。生食は顎口虫に注意。

大きさ 60cm前後まで
毒・危険 取り扱い注意
モツゴ(静岡県浜松市産)。小さく上を向いた口、ヒゲが無いこと、体の真ん中の黒い縦の線が目印。 淡水

モツゴ

Pseudorasbora parva

クチボソとも呼ばれる、池や水路にすむ全長8cmほどの小魚。小さく上を向いた口とヒゲが無いのが目印。肝吸虫がいるので生で食べてはいけない。

大きさ 10cm前後まで
毒・危険 取り扱い注意
ヤリタナゴ(水族館の展示個体)。背ビレ・尻ビレのふちに朱色が見える。 淡水

ヤリタナゴ

Tanakia lanceolata

日本の在来のタナゴでいちばん広く分布する種。口ひげが1対あり、側線が最後まで続く。準絶滅危惧で、生きた二枚貝に卵を産む。

大きさ 10cm前後まで
毒・危険 記載なし