繁殖サイクルが短い順

回転が速い(早く出荷サイズになる)ランキング

かんたんに言うと

産卵から出荷サイズに育つまでの合計日数が短い=繁殖の回転が速い種を、短い順に並べました。数をたくさん回したい人向けの指標です。

親を用意してから稚魚が出荷サイズに育つまでの、繁殖サイクルの合計日数が短い順に並べました。回転が速いほど、同じ期間でたくさんの世代を回せます(ただし「たくさん殖える」ことと「売れる」ことは別問題です)。

  1. 1 黄変品種(ゴールデン)。日本で「ゴールデンハニードワーフグラミー」として売られているのはこの姿で、原種はほとんど流通していない。 泡巣 ハニーグラミー Trichogaster chuna 産卵〜出荷:61〜77日 産卵は易しくオスを瓶に分ける必要もありません。ただし売り先が月30匹ほどしかありません。
  2. 2 スマトラ。銀オレンジの体に黒い4本の帯、ヒレと吻に赤が入る。種小名 tetrazona は「4本の帯」の意味。 バラマキ産卵 スマトラ Puntigrus tetrazona 産卵〜出荷:61〜92日 丈夫でよく殖える定番のコイ科ですが、ヒレの長い魚を齧るため混泳を選びます。単価も安く売り先に困る、殖やす意味の乏しい魚です。
  3. 3 プリステラ。半透明の体から名前(X-ray=レントゲン魚)がついた。背ビレと尻ビレの黒・白・黄の三色の帯が目印。 バラマキ産卵 プリステラ Pristella maxillaris 産卵〜出荷:61〜123日 カラシンでは珍しく家庭で殖やせる丈夫な入門種。でも1匹100円ほどと安すぎて、殖やしても売り物にならないのはネオンと同じです。
  4. 4 コリドラス・パレアタス(青コリ)。灰色の地に黒斑、体にわずかな青緑の光沢。低水温に強く無加温でも飼える、コリドラス最強クラスの入門種。 産着卵 コリドラス・パレアタス Corydoras paleatus 産卵〜出荷:63〜95日 水換えで水温を数℃下げると産卵します(呼び水)。ただし1匹250円で、個人が殖やして売る余地はほとんどありません。
  5. 5 コリドラス・アエネウス(赤コリ)。赤銅色の体にメタリックグリーンの帯。最も普及した入門コリドラス。 産着卵 コリドラス・アエネウス Corydoras aeneus 産卵〜出荷:63〜94日 白コリはこの魚のアルビノで、値段も同じです。呼び水で殖えますが1匹240円、個人の売り先はほぼゼロです。
  6. 6 コリドラス・ステルバイ。黒い頭に白い斑点、オレンジの胸ビレが目印。人気が高く、コリドラスの中では単価もつく。 産着卵 コリドラス・ステルバイ Corydoras sterbai 産卵〜出荷:63〜95日 コリドラスで唯一、家庭繁殖が採算に近づく種。単価が赤コリの約4倍で、産卵する親は競りで値が付きます。
  7. 7 日本メダカ。改良メダカはこの在来種を元にした品種の総称で、数百種類あるとされる。 産着卵 改良メダカ Oryzias latipes 産卵〜出荷:69〜104日 屋外でヒーターなしに殖え、繁殖の入門としては最良です。ただし高い品種ほど速く値崩れします。
  8. 8 繁殖期のオス。全身が深紅(チェリーレッド)に染まる。これが名前の由来。 バラマキ産卵 チェリーバルブ Puntius titteya 産卵〜出荷:71〜122日 家庭で殖やせる数少ないバルブ。丈夫でバラマキ産卵し稚魚も育てやすいのに、単価が安く出口が無く採算は合いません。
  9. 9 ゼブラダニオ。ゲノムが完全に解読され、ヒトと約70%の遺伝子を共有する。 バラマキ産卵 ゼブラダニオ Danio rerio 産卵〜出荷:72〜123日 1回に200〜300個も産む多産な卵生魚です。数は採れますが、品種差が2倍しかなく値が付きません。
  10. 10 エンドラーズのオス。体長25mmほどの小さな体に強い発色を載せる。 卵胎生 エンドラーズライブベアラー Poecilia wingei 産卵〜出荷:83〜148日 親が稚魚をほとんど食べないので隔離が要らず、放っておいても殖えます。ただしグッピーと交雑します。
  11. 11 ベタのオス。長いヒレと鮮やかな体色が特徴で、メスは地味でヒレが短い。 泡巣 ベタ Betta splendens 産卵〜出荷:91〜122日 オスが泡の巣を作って子を育てます。単価は高いですが、選別で9割以上が売り物になりません。
  12. 12 パールグラミー。全身の真珠のような白点と体側の黒いライン、糸状に伸びた腹ビレが特徴。最大12cmになる大型のグラミー。 泡巣 パールグラミー Trichopodus leerii 産卵〜出荷:91〜182日 美しく温和で雌雄も見分けやすく多産と、繁殖は最も素直なグラミー。でも最大12cmと大型で水槽も時間もかかり、単価が安く採算は合いません。
  13. 13 アカヒレ。赤い尾と虹色のラインが美しい。5℃まで生存できるほど丈夫で、ヒーターなしでも飼える。 バラマキ産卵 アカヒレ Tanichthys albonubes 産卵〜出荷:92〜123日 丈夫で殖やしやすい卵生魚です。ただし通販では1匹30円の「生餌」として売られています。
  14. 14 ダブルレッドのオス。背ビレ・尾ビレの赤と伸びたヒレが高値の理由。日本で売られるのはこうした改良品種が中心で、ワイルド(採集個体)はもっと地味で高価。 洞窟産卵 アピストグラマ・カカトゥオイデス Apistogramma cacatuoides 産卵〜出荷:92〜123日 店頭では1匹2千円超の高級魚。でも個人が売れるのは1匹500円ほどで、月に全国で数口しか動きません。
  15. 15 クリブ(ペルヴィカクロミス・プルケール)のオス。体側の黒いラインと尾ビレの眼状斑が特徴。オスはメスより大きいが、色はむしろメスのほうが派手。 洞窟産卵 ペルヴィカクロミス・プルケール Pelvicachromis pulcher 産卵〜出荷:92〜123日 とても丈夫でよく殖えるシクリッドですが、その多産が仇になります。安く大量に出回り、売り先は月に数口しかありません。
  16. 16 ボリビアンラム(アルティスピノーサ)。茶〜黄の体にヒレの赤い縁取り。目を通る黒い線と体側の黒点が特徴。派手ではないが上品な小型シクリッド。 産着卵 ボリビアンラム Mikrogeophagus altispinosus 産卵〜出荷:92〜183日 ラミレジィの弱点を全部克服した丈夫でよく殖える「繁殖の優等生」。なのに地味で人気がなく、ヤフオク落札は半年で0件。売れません。
  17. 17 メダカ(Oryzias latipes)。幹之メダカは、この背側が青白く光る「体外光」を持つように改良された品種。 産着卵 幹之メダカ Oryzias latipes 産卵〜出荷:98〜134日 背中が青白く光る「体外光」でメダカブームを起こした品種。でも選抜すれば誰でも殖やせて、今や最高グレードの鉄仮面でも1匹数百円の普及品です。
  18. 18 野生型のメダカ(静岡県で撮影された野生個体)。改良品種のような派手さはなく、田んぼや用水路にいた本来の姿。オリーブ色の地に細かな黒点。 産着卵 日本メダカ(野生型)販売不可 Oryzias latipes 産卵〜出荷:100〜134日 飼育も繁殖も簡単ですが、野生の在来メダカは絶滅危惧種でヤフオク出品も禁止。売る余地はありません。
  19. 19 ミナミヌマエビ。体長は2〜3cmほどで、メスのほうが大きい。 抱卵 ミナミヌマエビ Neocaridina denticulata 産卵〜出荷:104〜148日 水槽が安定していれば何もしなくても殖えます。ただし1匹27円で売られており、売り物にはなりません。
  20. 20 レッドチェリーシュリンプ。色は血統に依存し、薄い個体からは薄い子しか産まれない。 抱卵 レッドチェリーシュリンプ Neocaridina davidi 産卵〜出荷:104〜148日 ミナミヌマエビと同じ手軽さで殖え、色がつくぶん少し高く売れます。ただし混ぜると色が消えます。
  21. 21 レッドビーシュリンプ。白と赤の帯模様の入り方でグレードが分けられる。 抱卵 レッドビーシュリンプ Caridina logemanni 産卵〜出荷:110〜190日 単価はミナミの10倍近くありますが、水質の作り込みと選別が要り、相場は下降局面です。
  22. 22 グッピーのオス。派手な体色と大きな尾ビレはオスの特徴で、メスは地味な体色をしている。 卵胎生 グッピー Poecilia reticulata 産卵〜出荷:113〜150日 オスとメスを一緒に飼うだけで殖えます。成熟したメスは約1か月おきに30〜50匹を産み、家庭繁殖では最も簡単な部類です。
  23. 23 ソードテール。奥のオスは尾の下葉が剣のように伸びる。手前はカリコ模様の個体。 卵胎生 ソードテール Xiphophorus hellerii 産卵〜出荷:114〜210日 放置でどんどん殖える卵胎生の定番。プラティと交雑して雑種になりやすく、増やすほど値が付かない「ミックス」に沈むのが難点です。
  24. 24 プラティ。グッピーと違い、オスもメスも同じ体色をしている。 卵胎生 プラティ Xiphophorus maculatus 産卵〜出荷:115〜178日 グッピーと同じくらい簡単に殖えます。オスもメスも同じ体色なので、メスも売り物になるのが違いです。
  25. 25 ブラックモーリー。単一の種ではなく、黒を固定した交雑改良品種。写真はライヤーテール型。 卵胎生 モーリー Poecilia sphenops 産卵〜出荷:118〜192日 藻や油膜を食べて多産ですが、硬水・塩・大きな水量を要し、よろけ病にも弱い難物。単価は200円台で、採算は卵胎生で最も取りにくい魚です。

この順位の付け方

順位は各種の繁殖手順(産卵から出荷まで)に設定した日数の合計にもとづく目安です。日数が未設定の種は除外しています。

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